実りの秋
- 2019/12/1
- コラム

冬がやってきましたね。
私は東北の出身なので、長く厳しい冬が過ぎれば春が来て、新しい年が始まるという季節感を強く持っています。私にとって冬は、寒くて厳しい季節だけど、春にむけてできることを粛々としてく、そんな季節です。
さて、私は9月末日をもって関東地方区世話人を退任いたしました。
そのご報告と、この経験から学んだことをみなさまにシェアしたいと思います。
関東地方区は7名の「関東地方区運営委員会」と運営委員から選出された「世話人」で運営を行なっております。といっても、関東アドラームーブメントの中心は各地の自助グループです。自助グループの世話人の方々と相談をしたり、協力をしたりしながら運営を行っております。
2016年9月から私は関東地区の世話人をさせていただきました。
ちょうど東日本地方区(現在の東北・甲信越・関東)が分割され、関東地方区としての活動が始まった時でした。
なにを隠そう、私は「責任者」とか「リーダー」とかの役割から逃げまわってきた人間でした。
だって、嫌じゃないですか?なんか大変そうだし、高い能力と人望が求められそうだし。
高い能力と人望、そのどちらも私は持っていない。
よって責任者はできない。以上!
…はい。
劣等コンプレックスですね。
アドラー心理学を学んで、そのことはわかっていました。
そして先輩達が、今までその役割を担ってきてくれたおかげで、私はアドラー心理学を学ぶことができていることも肌で感じるようになってきていました。
「先輩達から、もらいっぱなしじゃいけないよね。少しでも恩返しをしなくっちゃ」
そんな想いが背中を押し、私は関東地方区の世話人に立候補しました。
そしてその後は…
世話人へ立候補したことへの後悔の連続でした(笑)
大変で大変で「もう、辞めちゃおうかな…」なんて考えが何度もよぎりました。
そんな時にも、勇気づけてくれる仲間達がいました。
世話人のお仕事を必要としていくれる人たちがいました。
疲れ果てた時にも、そっと支えてくれる家族がいました。
私には居場所があって、仲間達がいて、いつでも私には「みんなの為にできること」がなにかある
そんな想いが少しずつ私の中に根づいてきました。
そして迎えた千葉総会でした。
千葉総会では、関東の仲間達がたくさん活躍してくれました。
関東は本当に人材が豊富ですね。あらためて実感しました。
事務方を支えてくださった方々
懇親会を盛り上げてくださったみなさん
シンポジストとしてご登壇してくだった方々
総会に参加してくださったみなさん
みんな違っているけれど、それぞれ強みと弱みがあって、それを生かしあい補いあって、支え合える仲間がいます。そんな仲間達と一緒に、同じ目標に向かって仕事ができたのは、とてもありがたい経験でした。
それに、みんなアドラー心理学を学んでいます。
困ったときこそ、みんなでアドラー心理学を実践するチャンスです。
数々のライフタスクを、どうやって乗り越えてきたかのひとつの結果が千葉総会でした
秋は実りの季節です。
千葉総会ではたくさんの実りがありました。
それは、アドラー心理学を教えてくれた先生方、ともに学ぶ仲間達、支えてくれた家族
そしてあの日、勇気を出して世話人に立候補した自分のおかげだと思います。
世話人として、仲間とたくさん苦楽をともにして、しあわせな3年間を過ごすことができました。みなさん、本当にありがとうございました。
そして、また冬がやってきます。
新体制で春に向けて準備を始めております。
来年は7月12日に第4回関東地方会を予定しております。
みんなで力をあわせて、すてきな地方会を創りあげてきましょうね!
先輩達から受け取ったバトンは、新世話人の佐々木匠さんと伊澤幸代さんにお渡ししました。
そしていつか、このコラムを読んでくださった方が、バトンを受けとってくださる日が来ると思います。
「世話人をすると、強く、しなやかになるわよ」
世話人をするときに、母と慕う先輩からいただいたこの言葉を、未来の世話人さん達に贈ります。
関東運営委員会 前世話人
村上 透