
アドラーを学び始めて間もない頃、『反抗期っていう発達段階はないんですよ。思春期はありますけどね』と野田先生が仰るのを聴いたとき、私はとてもびっくりしました。
しかし現在小6(11歳)の娘を見ていると、これは本当にそうだなぁと思います。
私がパセージを初めて受講したのは娘が2歳のときで、それから数々の失敗をしながらもパセージ育児を続けてきました。
先日、やっぱり学び続けてよかった!と思ったエピソードがありました。
娘が好きなバラエティ番組の話をしているとき。
娘『A(番組に出ているタレントさん)って、特別可愛くはないんだけど、なんか見てると癒されるっていうか、だんだんと可愛いかも?って思えてくるんだよね~。』
私『えー、そうなんだぁ。私はAってなんでテレビに出てるかよくわかんないな。特別面白いわけでもないし。。』
このとき娘の表情がサッと変わったので、私は自分が不適切な発言をしたのだと気づきました。
私はあわてて、
私『あ、ごめん。。でも確か、娘は特にAが好きってわけじゃなかったよね・・・?』
と謝ってるんだか言い訳してるんだか微妙なことを伝えると、娘はスッと席を立ってリビングをぐるっと一周した後、今度はニコニコした表情で席に着き、
娘『なんて言うかなぁ~・・・うん。お母さんが好きな○○ってバンドいるでしょ?
お母さんがその中でも特にMさんが大好きなのはよく知ってるよ。
でも例えば私に『Kさん(バンドメンバーの一人)って大してうまくもないのになんであのバンドにいるかわかんないなー。』
って言われたらさ、いい気はしなくない?
今のって、多分それと似たような感じだったと思うな。』
そう伝えてくれました。
すごい!そう言われてみればわたしにもよくわかる!私はすぐに、
私『そうだね。いい気しない。酷いこと言っちゃったね。ほんとうにごめん。』と心から謝りました。
娘『まー、そんな酷いことってほど酷いことじゃないから大丈夫だよ(´▽`)
ただたまに、お母さんは思ったことを思ったままに言うところがあるなって思ったから。でもそこはお母さんのいいところでもあるんだけどね!』
娘は笑って許してくれました。しかも考えなしに発言するところはよいところでもある、と勇気づけまでしてくれ・・・・
どっちが親かわからないです(>_<)
このエピソードがとても印象的だったのは、
『反抗期はない』というのは親の思う通りの子どもになることでもなければ、親の意見に逆らわない子どもになるということでもない、
ということがよくわかるやり取りだったからです。
私のように山のように失敗しながらであってもパセージ育児をできるだけ実践しようと子育てしていると、
子どもがお母さんそれは違うよ!何その言い方!と思ったときでも、
☆お互いに違いがあってもよくて、私はそれを落ち着いて伝える能力がある。
☆私と違ったお母さんであっても、わかり合いたいと思える仲間だ。
という信念に基づいた対応ができる子どもに育つんだなぁと感動したことでありました。
子どもを勇気づけて育てているつもりでも、いつも勇気づけられているのはわたしの方だなと思います。
子どもの成長は本当に素晴らしいですね。
『子どもに反抗期はない』
それってほんと?と思った方、
実感してみたい!と思った方、
今まさに子どもが反抗的だって悩んでいる方、
ぜひ私たち仲間と一緒にパセージを学んでみませんか?
『アドラーつちうら・つくばの会』
久郷 緑