私のパセージライフ

「アドラー心理学との出会い」

こんにちは。私は横浜に住む3歳と1歳の2人の娘を持つ母親です。

私がアドラー心理学と出逢うきっかけは、生後半年の娘の”いたずら”が始まり、イライラが増えたことでした。また、お世話に追われる一方でしつけや育児への不安も抱えていました。

そんな時、野田先生の本に出会い、アドラー心理学はお稽古事と同じで、仲間と学ぶのが大事と知り、アドラーよこはまでパセージを受講することにしました。

2. 「学び」

パセージを学び始めると、目から鱗がぼこぼこ落ちる様でした。受講中、特に印象に残った出来事…娘が1歳7か月の時に起きた「洗剤ぶちまけ事件」をご紹介します。

私が食事の支度をしている間、やけに静かな長女。ふと見ると、液体洗剤の替え袋が開封され、中身がすべてぶちまけられ…一面“洗剤の池”に。

私:「うわあああー!!」

娘:「……」(“池”を不思議そうに眺める娘、手を伸ばし触ろうとする。)

私:「やめてー!!(絶叫)」(娘を抱え離れたところへ移動させ掃除をする)

娘:「うーうー」(そっと近寄ってくる)

私:「今怒ってるから悪いけどあっち行ってて」(娘はその場で止まって、見てる。)

私はイライラしながら掃除を続けた。

怒りすぎて思い出したくもない嫌な「事件」でしたが、仲間に「娘の力」を沢山見つけてもらいました。

・自分で封を開けられる

・好奇心旺盛

・お母さんを観察して真似が出来る

・慰めてくれる←これは「この後どうなりました?」と聞かれて思い出しました。発語がまだの娘が、落ち込む私の頭をなでて慰めてくれていたのです。

この出来事から、次に同じ様な事が起きても「袋開けれるようになったね。一緒にふきふきする?」や「掃除するから見てる?」等、それはこぼした時の対応を教えられるチャンスなのだと学びました。それまで「娘の行動は不適切なものばっかり!」と思っていましたが…「そうか!子どもは私を苦しめようとしている訳ではなく、良い意図で行動して、失敗しちゃっただけなんだ!」

目の前の霧が急にさーと晴れる様な、世界が変わる感じがしました。

3. 「挫折」

それからかれこれ一年半フォロー会、パセージプラス、パセージ再受講とコツコツ学び続け、その間に次女も生まれ、2歳差育児で長女の赤ちゃん返りが始まりました。

充分に学び、自分なりに対応できると思っていたのに歯が立たず挫折感を味わいました。

 長女が次女を叩いたり、蹴ったりすることが増え、その度に次女が泣き、腹を立てた私が二人を引き離し、長女に様々な働きかけを試みました。

~ある時はパセージ風(但しマイナス感情あり)~

私 :「叩いてどうしたかったの?」

長女:「…」

私 :「一人でおもちゃ使いたかったの?」

長女:「そう」

私 :「叩く以外にもっと良い方法ない?」

長女:「…」

私 :「口で言うとかさ」

長女:「…嫌だ」

私 :「…」

~またある時は我流で~

私 :「やめなさい!叩いたらだめでしょ!なんで叩くの!」

長女:無言でさらに叩く

私 :「何度言ったらわかるの!人にされたら嫌な事はするなって言ってるでしょ!」

長女:むきになってさらにバシバシ叩く

「このままではいかん!」と、それからは初心に帰ってパセージで学んだ「正の注目」の実践を心掛けました。

ある日、バシバシ叩く長女を引き離した後、次女に「痛かったね…。お姉ちゃんは一人で遊びたかったのかな?悪気があるわけじゃないんだよね」と言うと、自分の肩の力が抜けていくように感じました。そして「長女なりの事情があるんだな。もっと長女をわかりたい」という気持ちが湧いてくるのを感じました。いっぽう長女も「うん、そうなの」と落ち着いていきました。

また、就寝前にいつも次女を蹴る長女が、蹴らずにスッと避けてくれた時にも「場所を譲ってくれたんだね。ありがとう」と正の注目をしました。

翌日、長女は自分から進んで朝食後の自分のお皿やコップを片付けてくれたり、お礼を言うと次女の分まで誇らしげに片付けていました。そんな姿を見て、改めてパセージの学びや実践の大切さを感じました。

4. 「今」 

長女は独り言の様にアドラー保育の歌を口ずさんだり、私を励ましてくれたり、長女なりに役に立とうとしてくれるようです。私も、学ぶ前より怒りに囚われている時間が減り、冷静に話せるようになり、自分の非を認められるようになりました。そして「子どもは私の思い通りに動いて欲しい」から、「もっと子どものしたい事を理解しよう」に変わっていきました。まだまだ先は長いけど、娘たちの成長に自分も成長させてもらっているなと感じ、日々勇気づけられています。私のパセージライフ…これからも仲間と学びながら、勇気づけの子育てを実践し続けていこうと思います。

NPO法人 アドラーよこはま  渡邊由希

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